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職長・安全衛生責任者の業務について

職長・安全衛生責任者の業務について

はじめに

今回は現地作業で、職長・安全衛生責任者として入場し業務に従事してきました。 職長・安全衛生責任者の業務について紹介したいと思います。

職長・安全衛生責任者とは

職長は作業現場において作業者を直接指揮・監督する者を指します。簡単に言うと作業員のリーダー的な存在になります。安全衛生責任者は統括安全衛生責任者との連絡などを行う者を指します。

以上は労働安全衛生法第60条で定められている職長・安全衛生責任者の講習を受けなければ、資格を得られません。 講習を終えると図1に示すような修了証がもらえます。現場によっては修了証の写しの提出や原本の提示を求められることがあります。

図1:職長・安全衛生責任者教育の修了証

職長・安全衛生責任者の具体的な仕事について

3か月ほど、某社物流倉庫のコンベア搬送システムの現地調整を行ってきました。上記現場の職長・安全衛生責任者として入場し、業務を実施しました。職長・安全衛生責任者としてどのような業務を行ったのか紹介をします。

工程の計画・管理、安全衛生の管理

当社が普段行う現地調整では、当社は下請としての立場で参入し、元請殿の指導に従って作業を行うことが多いです。しかし今回の現場では、元請殿が当社の作業を指導する人員を出すことができなかったため、元請殿とすり合わせの上、自分たち主体で工程を計画し作業を進めていかなくてはなりませんでした。工程通りに進めるにあたり、工程管理や適切な人員配置を考えました。

また、危険区域や危険作業もあるため、KY(危険予知)やTBM(ツールボックスミーティング)で危険を予測し、作業環境の安全も保障しなくてはなりません。

職長は監督者として自分の作業の他に、工程の計画や管理を行い、作業員の安全衛生に気を配る必要があります。

職長会議への参加

建築系の現場では必ずと言っていいほど職長会議が行われます。

現場は様々な業者が入場し作業にあたっているので、各会社の職長が作業内容の確認やすり合わせ、KYを行います。作業内容をすり合わせないと、作業範囲被り等により作業が出来なくなり、進捗の遅れにつながります。また、事故が発生する可能性が高くなります。

今回の現場はコンベア周りでの電気・機械工事中に運転を行うと、感電やコンベアに巻き込まれる等の重大な事故が発生しますので、入念に作業のすり合わせが行われました。

作業手順書の作成や改訂

作業員は作業手順書に沿って作業を行います。作業手順書から外れた作業を行うのはNGです。作業手順書から外れた作業は大きな事故につながることがあるからです。

職長は現場や作業内容に合わせて、作業手順書の作成や改訂を行う必要があります。また、作業手順書の内容は作業員に周知する必要があります。

現場ルールの確認と周知

現場には現場ごとにローカルルールがあります。基本は新規入場教育で周知されますが、ローカルルールは日々、改訂や追加されることがあります。今回の現場でもローカルルールの改訂や追加が多々ありました。

職長はそれを把握し、入場する作業員に周知し守らせる必要があります。

元請殿とのやり取り

元請殿から修正や是正の指示をいただいた場合、内容を把握した上で作業員に追加で作業指示を行う場面が出てきます(今回の現場に限らずですが)。

また、仕様追加が発生した場合の事前見積もりや工程調整を行うこともあります。

作業員の体調管理

作業員の体調に配慮することも職長の責務です。

今回は夏場で温度や湿度が非常に高く、熱中症になりやすい環境でしたので水分塩分補給やこまめな休憩をとるように指示する必要がありました。

職長・安全衛生責任者の業務の所感

設計や試験、現地調整にしても、これまでは作業のことしか考えていませんでした。今回の経験を通じて“業務の全体”を見る必要性を感じました。

管理する立場というのは非常に大変なものではありましたが、今後のためのいい経験になりました。

 

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